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2025.07.08

企業のYouTube動画制作・運用完全ガイド。初めてでも成果を出す手順とコツ

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近年、YouTubeを活用して自社のブランディングや新規顧客の獲得に取り組む企業が増えています。しかし、いざYouTubeを始めようとしても、何から手を付ければ良いのか分からずお悩みではないでしょうか。

マーケティング・広報担当者であれば「動画を作ってみたいが経験がない」「どんな動画を作れば効果的かわからない」など、動画制作・運用の始め方に不安を感じることも多いでしょう。本記事では、そんな悩みを解決すべく、企業のYouTube動画制作・運用について初めてでも成果を出すための手順とコツを体系的に解説します。

1. 動画制作の企画・準備

まずは、動画制作における企画段階です。闇雲に動画を作り始めるのではなく、しっかりと目的や方針を定めることが成功の第一歩となります。ここでは、動画の目的やターゲット設定から、コンテンツ内容の企画・準備までを確認しましょう。

1-1. 動画の目的・ターゲットの明確化

企業のYouTube動画を成功させるには、最初に「何のための動画か」を明確にすることが重要です。動画の目的によって、取るべき戦略やコンテンツの方向性が変わります。例えば、以下のような目的が考えられます。

目的説明
1.ブランド認知度の向上自社の知名度を上げ、信頼感を醸成する
2.リード獲得商品やサービスに興味を持った視聴者を自社サイトの問い合わせや資料請求に誘導する
3.販促・売上向上製品の使い方や魅力を伝えて購買意欲を高める


まず、上記のように自社のマーケティング目標に合致した目的を設定します。そして、その目的を達成するために誰に動画を届けるのか(ターゲット層)を明確にします。想定される視聴者の年齢層・性別・ニーズ・課題などを洗い出し、ペルソナ(具体的な視聴者像)を描くことで、伝えるべきメッセージや適切な動画のトーンが見えてきます。

他社のYouTubeチャンネルもリサーチし、人気の動画や視聴者の反応を分析することで、自社のターゲットが求めるコンテンツのヒントを得ることができます。

1-2.コンテンツ内容の企画とシナリオ作成

動画の目的と視聴者ターゲットが定まったら、具体的なコンテンツ内容を企画します。視聴者に届けたいメッセージを軸に、どんなテーマや形式の動画が適切かブレインストーミングしましょう。

商品紹介やハウツー動画、お客様の事例インタビュー、社内の舞台裏紹介など、目的に応じて様々な切り口が考えられます。アイデア出しの段階では視聴者目線を忘れず、「その動画から何を得られるか(学び・メリット)」を意識すると効果的です。
内容の方向性が決まったら、動画のシナリオ(台本)を作成します。オープニングで視聴者の興味を引き、伝えたい情報を分かりやすく構成し、最後に視聴者に行動を促す(自社サイト訪問やお問い合わせ、チャンネル登録など)流れを盛り込みます。

シナリオを文字に起こすことで、撮影漏れを防ぎ、伝え漏れのない動画制作につながります。余裕があれば絵コンテ(簡単なカット割り図)を用意すると、撮影や編集の段取りがさらにスムーズになります。
また、撮影に向けた準備もこの段階で検討しておきましょう。必要な撮影場所や出演者(社員やモデル、ナレーター)の選定、使用する小道具や製品などをリストアップします。日程の調整やロケーション手配が必要な場合は早めに動きます。こうした事前準備を綿密に行うことで、後の撮影・編集工程が円滑に進み、クオリティの高い動画を効率良く制作できます。

2. 動画の撮影

企画が固まったら、いよいよ動画の撮影段階です。撮影では、機材や環境の準備と実際のカメラワーク・演出の両方が重要になります。せっかく良い企画を立てても、映像や音声のクオリティが低いと視聴者に最後まで見てもらえません。ここでは、初心者でも押さえておきたい撮影時のポイントを解説します。

2-1. 撮影機材・ロケーションの準備

まず、適切な機材と撮影環境を用意しましょう。高価なプロ用機材がなくても工夫次第で質は確保できますが、以下のポイントに留意するとクオリティが向上します。

機材説明
1・カメラスマートフォンでも撮影できますが、可能であれば一眼レフなど専用カメラを使うとよりクリアな映像が得られます。
2・三脚手ブレを防ぐために三脚は必須アイテムです。固定することで安定した映像が得られ、視聴者が安心して見られます。
3・マイク内蔵マイクより外付けマイクを使用し、雑音が入らないよう注意しましょう。
4・照明屋内では撮影用ライトを用意し、被写体に十分な光を当てます。逆光にならないよう注意しましょう。

上記の他にも、十分なバッテリーや記録メディアの用意、撮影前の機材チェック(ピントや音声レベルの確認)を行いましょう。初心者の方は、完璧な機材を揃えるよりも手持ちのもので工夫しつつ撮り始めることが大切です。実際に撮影してみてから必要性を感じた機材を追加購入する方が無駄がありません。

2-2. 撮影時のポイントとコツ

機材の準備ができたら、実際の撮影では次の点に注意しましょう。

ポイント説明
1・構図とアングル被写体が画面内で見切れないように配置します。人物の場合は頭上に少し余裕を持たせ、目線の高さにカメラを合わせると自然です。製品なら全体が映るようにしつつ、特徴が際立つ角度を探します。
2・音声の確認録画中もマイク音声をヘッドホンでモニタリングし、ノイズや音割れがないか随時確認します。特に屋外では環境音で声が聞こえにくくなるため、必要に応じて風防(ウィンドスクリーン)を使いましょう。
3・十分なテイク数NG(撮り直し)や編集で使えるカットを増やすため、シーンごとに複数テイクを撮影しておきます。あとで「この部分だけ撮り直したい」とならないよう、様々なバリエーションを押さえておくと安心です。

撮影時は焦らず、必要に応じて逐一映像を見返しながら進めます。明らかな失敗カットはその場で確認し、可能であれば撮り直しておきましょう。
また、予定していた構成でも現場でうまくいかない場合があります。柔軟にアドリブで補足の映像(Bロールや別角度のショットなど)を追加で撮っておくと、編集時に役立ちます。こうした工夫により、完成度の高い素材を確保することができます。

3. 動画の編集

撮影した素材が揃ったら、次は編集作業です。編集によって動画のクオリティとメッセージの伝わり方が大きく左右されます。初心者の方は難しく感じるかもしれませんが、基本的な流れとポイントを押さえれば、徐々にスキルアップできます。ここでは、編集ソフトの選び方から、動画を見やすく魅力的に仕上げるコツまでを紹介します。

3-1. 編集ソフトの選択と基本編集

最初に、使用する編集ソフトを決めましょう。現在では初心者向けからプロ向けまで様々な動画編集ソフトがあります。例えば、初心者には直感的に操作できるiMovieやWindows付属のClipchamp、スマホアプリではCapCutなどが手軽に使えます。

本格的に凝った編集をしたい場合は、AdobePremiereProやDaVinciResolveなどプロ向けのソフトを検討すると良いでしょう。自社に合ったツールを選定したら、基本的な編集作業に取りかかります。
編集の第一歩は不要な部分をカットして繋げることです。撮影素材をタイムラインに並べ、失敗テイクや間延びしたシーンを切り落としていきます。

伝えたい内容がスムーズに伝わるよう、シーンの順番を整理し、テンポ良く繋ぎます。特にYouTubeでは序盤数秒で視聴者の興味を引くことが大切なので、冗長な前置きは思い切って削る勇気も必要です。
次に、映像と音声の調整を行います。音量レベルを均一に整え、聞き取りにくい箇所があればナレーションを重ねるかテロップで補足します。

映像面では、必要に応じて明るさや色味(カラーグレーディング)を調整し、全体のトーンを整えます。ただし、凝った演出は最初から無理に入れず、基本的なカット編集と流れの構成に集中しましょう。

3-2. テロップ・BGMの追加と仕上げ

基本的なカット編集と調整が終わったら、動画をより分かりやすく魅力的にするための仕上げを行います。具体的には、テロップやBGM(音楽)、効果音などの演出要素を加えるステップです。以下に、主なポイントを挙げます。

要素説明
1・テロップ話している内容や強調したいキーワードを画面上に文字で表示し、音声をOFFにしていても情報が伝わるようにする。視認性を優先したフォントと色を選び、ブランドカラーを取り入れるのも有効。
2・BGM・効果音雰囲気づくりや場面転換をスムーズにするために音楽や効果音を挿入する。イントロで明るいBGMを流す、場面転換に効果音を入れてリズムを作る。BGM音量は主音声を邪魔しない程度に抑える。
3・オープニング・エンディング冒頭や末尾にタイトルコールや企業ロゴを表示し、ブランディング効果を高める。エンディングで次のアクション(チャンネル登録やウェブサイト訪問)を促すメッセージを入れると効果的。YouTubeの終了画面機能で関連動画や登録ボタンを配置できる。

最後に、全体を再生して最終チェックを行います。映像と音声にズレがないか誤字脱字のテロップがないか不自然な箇所はないかを細かく確認しましょう。必要であれば社内の同僚にも視聴してもらい、客観的なフィードバックを得ると安心です。
こうして編集を仕上げたら、いよいよ完成動画の書き出し(エクスポート)を行います。YouTubeに適したMP4形式(H.264コーデック)でエクスポートしておくと良いでしょう。

4. YouTubeでの公開

完成した動画は、いよいよYouTube上で公開します。動画を適切に公開・設定することで、ターゲットとする視聴者に見つけてもらいやすくなり、効果を最大化できます。ここでは、企業のYouTubeチャンネルを開設する手順から、動画のアップロード方法、タイトルや説明文などの最適化ポイントまでを説明します。

4-1. 企業チャンネルの開設と動画アップロード

まだ自社のYouTubeチャンネルを開設していない場合は、まず企業アカウントを作成しましょう。Googleアカウント上でブランドアカウントとしてチャンネルを新規作成し、チャンネル名を設定します。企業名やサービス名など、視聴者に認知してもらいたい名称にすることをおすすめします。

チャンネルの「概要」欄には、自社の事業内容や動画で発信する内容を記載し、あわせて企業ウェブサイトやSNSのリンクも掲載しておくと効果的です。チャンネルアート(ヘッダー画像)やアイコンもブランドイメージに合わせたものを設定し、チャンネル全体で統一感を出します。
チャンネルの準備が整ったら、動画をアップロードします。YouTubeの画面右上にある「作成」ボタンから「動画をアップロード」を選択し、先ほど書き出した動画ファイル(MP4形式)を選びます。アップロードが開始したら、動画のタイトルや説明文、サムネイル画像などを設定する画面になります。

タイトルや説明文については次項で詳しく述べますが、この段階で仮入力しておいても後から編集可能です。また、「公開設定」で公開範囲(一般公開・限定公開・非公開)を選択できます。

企業のプロモーション目的であれば基本的に一般公開としますが、社内向けなど限定した視聴者向けの場合は限定公開にすることもできます。最後にアップロード処理が完了したら、「公開」ボタンを押して動画を公開しましょう。
公開前に、YouTubeのコミュニティガイドラインや著作権ポリシーに違反していないか最終確認してください。一度公開した動画も後から編集や削除はできますが、トラブルを未然に防ぐためにも注意を払いましょう。

4-2. タイトル・説明文・タグの最適化

YouTubeで成果を出すには、動画の内容だけでなくタイトルや説明文といったメタ情報の最適化も欠かせません。これらは視聴者が動画をクリックするか判断する材料になるほか、検索結果にも影響します。設定時には次のポイントに留意しましょう。

項目説明
1・タイトル動画の内容を端的に表し、視聴者の興味を引くタイトルを付ける。視聴者が検索しそうなキーワードを含めつつ、長すぎない(全角30文字程度までが目安)ようにする。
2・説明文動画の概要や補足情報を記載する。特に冒頭の1~2行で動画の要点や魅力を簡潔にまとめ、その後に詳細説明や自社サイトへのリンクなどを追記する。
3・タグYouTube の「タグ」欄に動画関連キーワードを複数設定する。一般的なキーワード(業界用語・製品カテゴリなど)から固有名詞(自社名・商品名)まで入れておくと検索や関連動画表示の補助となる。ただし視聴者には見えないため、あくまで補助的に活用する。

以上のように、メタ情報を充実させることで動画の発見率が高まり視聴につながりやすくなります。特に企業名やブランド名は忘れずに入れておくことで、検索経由で公式動画にたどり着きやすくなる効果があります。

4-3. 魅力的なサムネイルの作成

最後に、サムネイル画像についてです。サムネイルは動画の「顔」とも言える存在で、視聴者が一覧から動画を選ぶ際の大きな決め手となります。魅力的なサムネイルを作成するポイントは次の通りです。

ポイント説明
1・内容を一目で伝える画像サムネイルを見ただけで動画のおおまかな内容が伝わるようにする。登場人物や製品を大きく映し、伝えたいテーマがひと目で分かる写真を選ぶ。
2・読みやすいテキスト必要に応じてサムネイル上に短い文字を入れる(タイトルの要約・強調ポイントなど)。文字数は少なめに、大きく太いフォントで描いて視認性を高め、スマホでも読めるサイズを意識する。
3・ブランド要素の活用自社のブランドカラーやロゴをサムネイルにさりげなく入れる。デザインに一貫性を持たせることで自社動画だと認識してもらいやすくなるが、主張が強すぎないよう注意する。
4・高解像度・適切な比率サムネイル画像は1280×720ピクセル以上(YouTube推奨)の高解像度で作成し、アスペクト比は16:9にする。画像が荒い、またはサイズが合わない場合は表示時に見栄えが悪くなる。

以上の点を踏まえ、サムネイルも動画本編と同じくらい時間をかけて作り込む価値があります。事実、サムネイル次第でクリック率(CTR)が大きく変わるとも言われます。多くの競合動画の中から自社の動画を選んでもらうために、妥協せず工夫しましょう。

5. 公開後の運用・分析

動画を公開したら終わりではなく、その後の運用が成功に向けて非常に重要です。公開後にきちんと動画を活用し、得られたデータを分析・改善していくことで、YouTubeチャンネルの成長とビジネス成果に繋げることができます。ここでは、動画公開後に行うべきプロモーション施策や、データ分析のポイント、継続運用のコツについて解説します。

5-1. 動画公開後のプロモーションとエンゲージメント

動画を公開したら、できるだけ多くのターゲット視聴者に届けるためのプロモーション活動を行います。具体的には、自社の他のマーケティングチャネルを活用して動画を拡散しましょう。

施策説明
1・SNSで拡散企業の Twitter(現 X)、Facebook、LinkedIn、Instagram など公式アカウントで動画公開を告知する。動画のハイライトやサムネイル、視聴メリットを添えると反応が得られやすい。社内従業員にも共有を依頼し、彼らの SNS でも紹介してもらうとリーチが拡大する。
2・Webサイトへの埋め込み自社サイトやブログに公開済み YouTube 動画を埋め込み、製品ページのデモや記事内紹介として活用する。サイト訪問者の滞在時間向上や問い合わせ増加が期待できる。
3・広告配信の活用より多くの視聴者を短期間で獲得したい場合、YouTube 広告で動画を配信する。さらに、短く編集したクリップを Instagram など SNS 広告に流用することで追加リーチを狙える。

また、視聴者からのコメントにはできる限り返信し、質問や感想に丁寧に対応しましょう。コメント欄で積極的に交流することで、視聴者のロイヤリティ向上につながります。さらに、動画内で「ぜひコメントしてください」「高評価やチャンネル登録をお願いします」といったCTA(CallToAction)を伝え、視聴者のアクションを促すのも効果的です。

5-2.YouTubeAnalyticsを活用した分析と改善

YouTube運用では、動画を公開した後のデータ分析を行い、次の施策に活かすことが不可欠です。幸い、YouTubeには「YouTubeAnalytics」という公式の分析ツールが備わっており、視聴回数や視聴者の動向(例:視聴維持率)を詳しく知ることができます。
これらのデータ分析結果を次の施策に反映しましょう。例えば、CTRが低ければサムネイルやタイトルを改善視聴維持率が途中で下がっているなら構成を見直すなどが必要になるかと思われます。常にこうした仮説検証を繰り返すことで、コンテンツの質が向上し、チャンネル全体の成果も伸びていきます。

また、投稿頻度も重要です。週に1本以上のペースでコンスタントに動画を公開できれば、視聴者の期待を維持しやすくなります。無理のない範囲で継続しましょう。

6. 動画マーケティング成功のために

初めて企業のYouTube動画制作・運用に取り組む場合でも、適切な手順とコツを押さえれば着実に成果に近づくことができます。もちろん、すぐに大きな結果が出ないこともありますが、改善を重ねながら発信を続ければ、チャンネルは着実に成長していきます。
とはいえ、自社だけで動画マーケティングを推進するのが難しい場合は、専門の制作会社に相談するのも一つの方法です。

アクエリアスムービーズでは企業向け動画制作で、企画立案から撮影・編集、キャスティングまで全工程をワンストップで提供しています。経験豊富なクリエイターチームと、自社にモデル・ナレーター事務所を併設している強みを活かし、高品質な映像を低コストで実現します。

さらに、動画公開後のWebマーケティング支援(Webサイト制作やYouTube広告運用など)まで包括的に対応できるため、動画活用に不安のある企業でも安心です。
このようなプロの力を借りることで、動画マーケティング初心者の企業でも効果的に成果を上げられるでしょう。
自社で取り組むにせよ、プロの力を活用するにせよ、大切なのはターゲットに響く価値ある動画を継続して届けること。今回のガイドを参考に、ぜひYouTube動画マーケティングを成功へと導いてください。

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